日々の子どもの姿を写した写真は、記録でもあり振り返ることで成長を実感できますよね。きれいに撮れるのは一眼レフカメラですが、スマホは誰でも気軽に撮れて、シャッターチャンスを逃さないためにも大事なアイテムです。スマホと一眼レフ、どちらにも共通した家で撮影するときのポイントを3つに厳選してお伝えいたします。
照明を消して窓際の自然な光を生かして撮ろう
おうちの中で写真を撮るときにおすすめの場所は、なんといっても窓際です。光が入ってくる方向から撮るのではなく、光と影の真ん中くらいの位置でカメラを構えると、半分逆光のような、やわらかな陰影で撮ることができます。
このときに室内の電気(照明)は消しておくと、色がきれいに写ります。すこし専門的な話になりますが、カメラは光の種類によって発色の調整をして画像を作ります。この機能を『カラーバランス』と言います。太陽の光と室内照明器具の光が同時にあると、どちらの色の発色データ(カラーバランス)を優先するか難しく、色が濁ったり、シャッターごとに色の感じが変わったりすることが出てきます。肌の発色は、蛍光灯の色味より、太陽光の色味のほうがより自然できれいです。
子どもの目線になって撮ろう
子どもと同じ目線になると、表情がはっきりと見えます。大人の高さから撮ると、見下ろすアングルとなり、背景も床面が多くなりがちです。子どもの目線まで下がって注目することで、背景も写り込み、表情もイキイキとした写真を撮ることができます。
子どもが幼い頃は、大人が同じように感じてもらえると素直に喜んでくれます。子どもが何に興味を持っているのか、その子らしさが出ますね。共感して一緒に楽しむと撮れた写真もどんどんよくなりますよ。
遊びに集中している時に撮ろう
まずはしっかりと遊びに付き合って、一人で集中し始めたころに、そっと抜けてカメラを構え、静かにシャッターを押す。これが一番のポイントです。そうすると、集中している子を身近に感じながら、こちらも撮ることに集中できますよね。
撮ることに集中… とは、フレーミング(構図)や背景のスッキリ感、絞りとシャッタースピード、光の入り具合からくる陰影etc. カメラの中の絵を意識することです。
よくあるのが、親がカメラを構えていると、子どもも撮られることを意識してニコパチばかりになってしまうこと。そうすると子どもの集中力を削いでしまって、ゆくゆくは人格形成にまで影響してしまいます。子ども時代に集中度が高まりフロー状態を経験していると、大人になってからも社会に出ても力を発揮しやすい子に育つというデータもあります。
親としては写真を残すよりも優先したいのは、健全な子どもの成長かと思います。親が夢中になりすぎて、本末転倒にならないようにしたいものですね。
おまけ
できればボケ味を生かして絞りはF1.8~4の開放値に近くしよう。
家の中はものがたくさんあることが多いので、画像もごちゃごちゃしがち。なるべく背景をぼかし、子どもたちの姿が浮き上がってみえるように撮るといいですよ。そのためには、ピントの合う距離が狭く、背景がボケてくる絞り(F値)F1.8~4で設定します。一眼レフの場合、ピント合わせはカメラに任せるオートフォーカス(AF)でとることをお忘れなく。
スマホカメラでも絞り値(F値)を変えることができます。ボケ具合がわかりやすいように植物の葉の重なりを撮りつつ、iPhone XS の場合を例にとって説明します。
『カメラ』を起動し、『写真』→『ポートレート』にする。
1.シャッターボタンの上に小さく「ビデオ 写真 ポートレート パノラマ」とあります。『ポートレート』をタップ。
2.画面右上の『 f 』のマークをタップ。シャッターボタン上の表示が数字のある目盛りに変わります。目盛りを左右に動かしてF値を選びます。
3.目盛りを左いっぱいに動かすと『 f1.4 』と表示され、葉っぱの奥の方がぼやけました。
4.目盛りを右いっぱいに動かすと『 f16 』と表示され、ボケた部分がなくなり全体にピントが合いました。
以上が iPhone XS の絞り値(被写界深度)の変え方です。レンズが2つ以上あるスマホカメラはだいたいF値変更できますよ。
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